君の腋を舐めたい


「ミイラ取りがミイラになった気分はいかがですか?」


「あの夜も・・・居たのか?」


「どうやら、先月の一件で君が大怪我を負った事は知らなかったようです。

セイラさんからすれば、

[突然ドラえもんが居なくなってしまった。]

だからセイズ署の前にも張り込んで、
ずっと君を探していたそうです。」


「・・・退院して、
やっと俺が姿を現わしたと思ったら、

見知らぬ女を家に連れ込んでいた・・
ハッ・・そりゃ発狂するな。」



・・・・もちろん・・
こんな福留さんは見た事が無い・・。

今まで僕が知っていたのは表の顔・・。


豊川さんと対峙しながら、
不気味に笑い出すこれが・・

福留さんが持っていた本当の顔だったのか・・。



「福留さん。もう観念してください。

“関わっていない”、“知らない”
なんてもう言わせませんよ?

水沢さんはどこですか・・・!?」


「・・・・・・・・。」



「福留君。水沢巡査長を連れ込んだ後、

君が何をしたのかなんて聞かなくても分かります。

今なら君の罪は“強姦”と“監禁”で済みます。

これ以上罪状が増える前に、
降参したほうが身のためですよ?」


「・・・・・・・・・・・。」


「「・・・・・。」」


「フッ・・・フハハハ・・ハハハハ!」


「何がおかしいんですか?」


「残念だったねぇ星野。お荷物豊川さん。
もうとっくにアサミさんは死んでるよ?」


「「・・・・・・・・・・。」」




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