君の腋を舐めたい
「福留さん。はいこれ、
薬局で買ってきました。
包帯巻くので膝見せてください。」
「・・・星野君・・。
優しいなぁ君は(ToT)」
「やっぱりなかなか擦りむいてる・・。
とんだ災難でしたね。」
「ちょっとヨシト!
まだ婿入り前のウチの可愛い福ちゃんを傷物にしてどういうつもり?」
「ちょ!星野君は関係ないじゃないっすか。
・・っていうか何で俺“婿入り”前提!?」
「ご迷惑おかけしました。
僕は裏口で待機してたんですけど、
正面突破されたようで・・。
ちょうどお二人が巻き込まれてた時にやっと僕たち裏口班も追いついて・・。」
福ちゃんの膝に包帯を巻きながら、
ヨシトはペコペコと頭を下げてくる。
まったく・・。
刑事課の中で唯一というか・・
派出所勤務が長かった分、
私達との付き合いも長いこの子は、
敵の中でも塩を送りたくなる唯一の存在だった。
第1章 完