今日はもう寝るね。
「おやすみ、じゃあ僕はもう行くね。」
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彼がそう私の背中に呟いた。
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「おやすみ、今日はもう寝るね。」
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本当に言いたい事はこんな事ではなかった。
それなのに私は彼に背を向けたままそう呟いた。
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バタンッ。
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私の部屋のドアが閉まる。
振り返るともう彼はいなくて鍵と温もりが残る。
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