俺様外科医との甘い攻防戦

「自分で自覚したのは、陽葵が合コンに行くと知らされたとき。ほかの男に渡したくないと強く思った」

「わ……」

 夢みたいなセリフに、間抜けな声が漏れる。

 顔を覗き込まれ、真っ直ぐな眼差しに見つめられると目が逸らさない。
 頭を優しく引き寄せられ、耳元で甘く囁かれる。

「陽葵、好きだよ」

 ストレートな表現に胸が震え、言葉が出ない。

 もう一度覗き込まれると、唇が重なった。

 一連の甘い雰囲気が嘘みたいに思え、早口で今まで思っていたことを口にする。

「だって、キスくらい、大人だから挨拶みたいにするのかなって」

「陽葵は好きでもないやつと、キスするのか?」

 叱られているような声色で言われ、肩を縮める。

「私は、あの飲み会の男性に腕を掴まれただけでゾッとして」

「ああ。うん。そうか」

 何度も唇が触れ、甘い雰囲気に酔いそうになり、逃げるように久城先生の胸元に顔を埋める。
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