俺様外科医との甘い攻防戦
「でも、久城先生は、イケメン医師ですし、キスも、それ以上も好きでもなくても……」
「その陽葵の医師嫌い。まだ続いてるのか?」
「だって……」
消えそうな声は、唇で塞がれる。
そしてそれはそのまま、昨晩の濃厚な一夜を思い出せるようなキスへと変わっていく。
「く、じょう、先生」
「キスが足りないのか? 俺は蓮弥だろう?」
妖しく目が細められ、「蓮弥、さん」と小さく呼ぶと、それだけで胸が高鳴る。
「もうダメだ。抱きたい」
「えっ、私まだっ」
「昨日みたいな、あんな寂しいのは嫌だ。肌を重ねているのに、心が遠くて」
いつもの強引な久城先生らしからぬ発言は胸を締め付け、彼に触れたくなって手を伸ばす。
手は頬に触れ、両手でそっと挟み込む。
「私、好きな人じゃなきゃあんなこと」
「ああ。そうだよな。ごめん。無理矢理」
頬に添えている手に顔を擦り寄せる久城先生の仕草は、その手が愛おしいからそうしているように見えて、胸がキュンと甘酸っぱく鳴く。