俺様外科医との甘い攻防戦

 久城先生に寄り掛かるように歩く。
 今までどんな風に並んで歩いていたのか、忘れてしまったみたいに離れられない。

 マンションのエレベーターに乗り込むと同時に、また抱き上げられる。

「久城先生……」

「蓮弥だって、言っているだろう? いい加減、お仕置きするぞ」

 意地悪な声を聞き、ギュッと腕を回している体にしがみつく。

「慣れなくて」

 玄関を通過して、ソファに優しく下される。
 そして、パンプスをゆっくりと脱がせられる。

 それは、初めてこのマンションに来たときのよう。
 パンプスを脱がせ終わり顔を上げる久城先生に、そっと口付ける。

「ひ、まり?」

 目を丸くされ、口籠もりながら想いを伝える。

「私から、キスをしてはダメですか?」

 丸くしていた目は緩められ、柔らかく微笑む。

「いや、かわいい。大歓迎だ。ほら、もう一度」

 催促され頬を染めつつも、久城先生の肩に手を添え、ゆっくりと唇を重ねる。

 すると私のキスに応え、もっと甘いキスを返される。

「靴を置いてこよう。今日が一日休みで、本当に良かった」
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