お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
それから他の子供達も合流しておしゃべりをしながら一緒にかるたをして、その後に本の読み聞かせをして笑いの絶えない時間を過ごした。

ふと、キッズルームの壁にある時計を見上げれば時刻は十六時を回っていた。あと一時間もすれば子供たちは夕食の時間だし、私も今日は夕飯を作る予定でいるので買い出しに行かなくてはいけない。

そろそろお暇しようかと思い、おもちゃや本を片付け始めたその矢先、

「え？」

キッズルームのドアのところに見えた人影に驚いて、手が止まった。そして立ち上がりドアの方へと歩み寄る。

「どうしてここに薫さんがいるんですか？」

「美月のお父さんに仕事関係で用事があってね、そしたら美月がここにいると聞いたからさっき案内してもらったところだ」

薫さんが柔らかく微笑んだ。

「そうだったんですか？　私ったら全然気がつかなくて……」

しばらく見られていたと思うと急に恥ずかしさが込み上げてきて頰がピンクに染まっていく。
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