ふしだらな猫かぶりからの溺愛
海老名さんの視線が一瞬私をとらえたけど、すぐに社長に戻る。
それをなに食わない顔で通り過ぎて、扉が閉まったと同時に深く息を吐いた。
……はあぁぁ、びっくりした。
海老ちゃん急に入ってきたからバレたかと思った〜。
海老ちゃんもとい、海老名さんはashのマネージャーをしている30代半ばの男性で、私も実は少し面識があった。
この事務所で私の素顔を知っているのは社長と菫さんだけで、ほかの人には一切秘密にしてきている。
誰かに正体がバレてしまうとどこから情報がもれるかわからないので、たとえ海老ちゃんであろうと秘密にすることに変わりはない。
そんなこと言いつつ神奈にバレたばっかりなんだけど。
事務所を出てからタクシーを拾って都内のテレビ局まで移動してきた。
本当は電車で行こうと思っていたけど私の方向感覚が信じられないと、菫さんから断固拒否され諦めることになった。
それをなに食わない顔で通り過ぎて、扉が閉まったと同時に深く息を吐いた。
……はあぁぁ、びっくりした。
海老ちゃん急に入ってきたからバレたかと思った〜。
海老ちゃんもとい、海老名さんはashのマネージャーをしている30代半ばの男性で、私も実は少し面識があった。
この事務所で私の素顔を知っているのは社長と菫さんだけで、ほかの人には一切秘密にしてきている。
誰かに正体がバレてしまうとどこから情報がもれるかわからないので、たとえ海老ちゃんであろうと秘密にすることに変わりはない。
そんなこと言いつつ神奈にバレたばっかりなんだけど。
事務所を出てからタクシーを拾って都内のテレビ局まで移動してきた。
本当は電車で行こうと思っていたけど私の方向感覚が信じられないと、菫さんから断固拒否され諦めることになった。