君を輝かせるのは私だけ。
「あお!焦げるよ?!」

「あ、すみません。」

「考え事?」

「いや、まぁ、どんな人が将来、祐真さんの隣にいるんだろうと考え……なんでもないです。」

うっかり考え事をそのまま口に出せば、

周りにいたけんくんたちの動きも止まって、

正気に戻る。

「どういう意味。」

祐真さんの初めて聞く低い声。

「祐真、落ち着け。」

けんくんがこっちに近づいてこようとする。

「この前の俺の言葉とか全部嘘だと思ってる?いったよね、俺好きって。俺はあおに隣にいて欲しいんだけど?」

…真っ直ぐに私を捕らえる目がとても私には眩しい。

「私が、私をそういう意味で祐真さんの隣にいるのを認めないので、これからも祐真さんのバレーのパートナーとして隣にいたいです。」

眩しすぎる視線を晒して、

盛り付けをしながら言うと、

「なにそれ。認めないってあおは俺のこと少なからず好意的に思ってくれてるけどってことだよね?なんで両思いなのに、隣にいてくれないの?」

「…この話終わりで。」

耐えきれなくて、盛り付けしたお皿を並べて、

自分の部屋に戻ろうとする。
< 126 / 235 >

この作品をシェア

pagetop