君を輝かせるのは私だけ。
俺もご飯に手をつけると、

食べてきた三人はそれぞれあおが入れた好きな飲み物を飲みながら、

「そういえば、もうすぐワールドカップ あるからテレビの撮影めちゃくちゃ入りますからね!あとこっちでの取材もあるんで!これ今わかるのまとめてます」

最近だんだんもう俺たちのマネージャー化してきたあおとリサちゃん。

リサちゃんがまとめてくれた紙には代表の合宿の合間にぎっしりと撮影。

合宿始まる前にはこちらでのインタビューや密着もあるらしい。

…テレビに出るのはあんまり好きじゃない。

バレー男子が騒がれるのは嬉しいけど、

ルックスとかで騒がれるんじゃなくて、

プレイをみてバレーを好きになってほしい。

でもまぁ、まずは興味を持ってもらわないとだからすごく大事なのはわかってる…

あおの用紙だけは必要最低限のものしか入ってなくて少し安堵する。

「え!あおさんこそ前でないと!なんでそんなに真っ白なんですか!」

「それはそうだけど、そうじゃないだろ。」

健さんの言葉に思わず声を出した渉は首を捻りつつ考える。

気づいたのか、

「あ、そうですよね。あおさんはその間別行動ですか?寂しいー」

渉があおの方に手を伸ばそうとするのをはたき落とす。
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