双子の貞子ちゃん 2
「僕も行きます!」
「樹はここにいないとだろ。問題ないかチェックしてくれ。凪たちもこっち来るだろうから。」
「でもっ!」
「はいはい、樹くん。我が儘言わない。僕がいるじゃん。」
「嫌だ!謙吾(けんご)さん好きじゃない!」
「言うねー、泣いちゃうよ?」
そっと抱き抱えようと、うるさい樹たちの会話を聞き流して、丁寧に横抱きにしたところで会話に加わった人物と目が合う。
誰だ。と思いながら何も発さないでいると、
「あーー!!何で貴方のような人がここにいるんだ!」
さっきの樹より大きな声で話す人が。
「何でって言われてもねー。君こそ何でここにいるの?」
「私はそこの安達財閥の御曹司の湊くんに頼まれて来たんだ!きっとやばい奴らだからって!」