双子の貞子ちゃん 2
ドアを開けてくれている悠に会釈をし、足早に部屋を出た。
「きぃさん、外行きません?」
「うん、行きたい。」
「凪さん、ちょっと外行ってきていいですか?」
「うん、行っておいで。」
帽子の上から凪さんの手が優しく撫でるのが分かった。
「はあー…、今日はいつにも増して張り切ってますね。トラさん」
「そうだね。みんなも楽しそうだった。」
倉庫の裏の方に来て、帽子のつばを上げて光を浴びる。
「しーは紅蓮と仲良くなったんでしょう?」
「やめてくださいよ!仲良くなってないです!」
ムキになっている姿が可愛い。
悪態をつけるほど仲良くなったんだろうな。