双子の貞子ちゃん 2
「樹ーーー!!」
ダダダと走る音と共に「樹!」と元気に呼ぶ声がした。
「きぃさん!」
「…大丈夫。あの子なら……。」
「樹!」
「うるさい!!」
いつもの顔よりだいぶキラキラした顔を樹に向けている律
律を手当てした保健室の時のような顔をしている。
「お前、Aliceなんだって!?そういうことは言ってくれよ!!隠し事なんて…水くさ、……え、」
私と目が合うと、驚愕の眼差しに変わった。
「えっ?え…、待って…。」
ごしごしと目を擦り、再び目が合う。
すると今度は「いやいや…。」と言いながら頭を押さえだした。
「…勘違いじゃないよ。律」