双子の貞子ちゃん 2
「伊織っ!!伊織ー!!!」
ある休日の日、遅めの朝ごはんを食べてたら、顔をぐしゃぐしゃにしたお父様が入ってきた。
「お父様!お帰りなさい。」
「伊織!遅くなってごめんな!…体は大丈夫か?」
ぐるぐると私の体を上から下から見るお父様
その姿に胸が熱くなった。
「心配かけてごめんなさいお父様。今はほとんど正常に戻ってると思います。」
「そうか。良かった…。」
涙を拭いながら笑うお父様に私は愛されてると素直に感じた。
泣き止んだお父様が一緒に食事を取ると言い出したため、一緒に朝ごはんを食べる。
たわいない話をしていると、ん!と思い出したようにハッとし、
「健太郎たちに世話になったんだろう?」
それには私もハッとなった。
「…そういえば私、お礼してない。」
「それなら、今夜一緒に食事しないか?帰国したら奢ると健太郎に話してたんだ。」
お礼してないことに気づき、青ざめる私にお父様はそう言った。