双子の貞子ちゃん 2
「マジ、綺麗。俺の妹可愛いすぎる。」
シノにギューッと抱きしめられる。
ちょっと強くて凪さんに助けを求めたら、フッと優しく笑って、私の頭を凪さんの胸に押しつけた。
…やっぱり安心する。
来て良かった。
大人しくそのままの状態でいると、
「き、……きぃさん!!!」
「樹!…泣きすぎだって!」
「だって、だって……。」
流れる涙をそのままに、準備しているみんなに笑われながら、しーが走ってやってくる。
凪さんの胸から離れ、シノも私から離れ、私はすごい勢いで来た、しーを受け止める。
声を上げながら泣くしーの姿
それがなんだか嬉しくて。
しーに一番迷惑かけたのに、こんな気持ちになるのはダメなのに。
こんなに心配してくれる人がいる。
そのことだけで私は幸せ者だと思う。
「ごめんね、しー。ありがとう。」