双子の貞子ちゃん 2
ママの服で現れた私を見て、横山は困惑していた。
「華織様…、今日は紅蓮の皆様のところへ向かうんですよね?」
「うん。たまには私服でも行きたいなって。」
胸元がざっくりと空いたワンピースをママに借りた。
髪の毛も雰囲気変えて、横に流して、靴も少し高めのヒールにした。
「……そうですか。」
横山の運転する車の中で、私はドキドキしていた。
皆、私を見てどう思うだろうか。
綺麗だとか、大人だねって言ってくれるかな。
なんて、思ってたのが恥ずかしい。
倉庫に入った瞬間、皆の雰囲気が変わった。
「華織さん…、どうしたんすか?」
「どうしたって……、遊びに来たの。」
「その格好、どこかに行く途中だったんじゃ?」
「違うよ。ここに行くからこの服を選んだの。」
そう言った時、ピシッと場が凍ったのに私は気づかなかった。