双子の貞子ちゃん 2




何ヶ月ぶりの離れに浸る暇もなく、急いで準備に取り掛かった。



クローゼットを開け、黒のロンTと黒パンツを手に取る。

これだと不安だったから、大きめの黒のパーカーを被り、帽子を被ってフードも被った。



入り口でマスクを手に取り、走って表へと向かう。








「伊織お嬢様…、視線を感じます。」


「ごめんなさい。…でも、横山さんがヤンチャしてる姿、想像できなくて。」



ただ、昔もイケメンだったんだろうな。
くらいにしか想像できない。



「凪さんみたいな感じでしたか?」


「凪様と比べるなど恐れ多いです。凪様は腕が一流ですので。…ですが、どこか冷めていたのは同じかもしれませんが。」


「ふふっ、ですよね。私、お兄ちゃんだったら、凪さんや横山さんみたいな人がいいです。」



< 86 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop