双子の貞子ちゃん 2
そして、湊も……。
バレないように、バレないように。
そう願って帽子の下から覗き見れば、数ヶ月ぶりの湊がいた。
少し、痩せたかな…。
そんなことを思いながら、見ていると視線を感じたのか湊がこちらを見た。
!
慌てて頭を下げ、見てないフリをする。
「……きぃさん、挙動不審です。」
隣からボソッと聞こえた声に小さく、ごめん…。と返した。
「総長!お休みの日は何してんすか!?」
「寝てるよ。」
「何でそんなにイケメンなんすか!?秘訣教えてください!!」
「言ってることが分からない。」
「香水何使ってます!?めっちゃ良い匂いなんすよ!!」
「さあ、何だったかな。」
これは、すごい。
彼らにとって、湊は憧れというか、推しなのではレベルだ。