カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「あの、ごめんなさい、朝食の準備を手伝ってくださるというから……それに、真鍋さんなら家に入れてもいいって、総司さん、以前言っていたし……!」

どうやら自分が責められたと勘違いした清良が、あわあわと言い募る。

総司はふう、とひと息ついて清良のもとへ向かう。

「わかったから。それより、怪我か何かしたのか?」

「いえ、たいしたことではないんです、ちょっと熱い器に触れてしまって……でも、本当に火傷だなんて大袈裟なものでは――」

「いいから冷やしておけ」

キッチンに入り真鍋から清良をひったくるように肩を抱き、その指に冷水をかける。

清良は総司の腕の中で小さくなり「あの……もう大丈夫ですから……」と頬を赤らめている。

その横で平然とした顔で鍋をかき混ぜている真鍋を、総司はこれでもかというほど睨んでやる。

「清良。また寝坊してすまない。君がそばにいると、どうしても気が抜けてしまうんだ」

総司が緩く微笑みかけると、今度はまた違った表情で頬を赤らめた。

「……私もです」

ぽつりと呟く清良。

ふたりの甘い空間を真鍋に見せつけるかのごとく、総司は顔を近づける。


< 134 / 262 >

この作品をシェア

pagetop