カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「会社には間に合いそうか?」

「はい、大丈夫です。真鍋さんに朝食の準備をお願いしている間に、支度をさせてもらいましたから」

すでに清良はヘアメイクを整え、ブラウスとスカートに着替えを済ませている。これらの服も総司がプレゼントしたものだ。よく似合っている。

真鍋が横で「朝食と言っても、スープを作って、昨日の夕食の残りを温めただけですが」と電子レンジにおかずを入れたり出したりしている。

エプロンなんて巻いてのんびり朝食を作っている男を冷ややかに一瞥したあと、目の保養とばかりに清良に視線を戻し、火傷をしたという指先にキスを落とした。

清良は慌てて、総司と真鍋を交互に見つめている。彼女は人前で愛を交わすことが苦手のようだ。

しっかり慣れさせなければ、と総司は心の中でプランを立てる。周囲に、清良は自分の妻であると知らしめるために。

「さて。準備も整いましたし、私は車で待機しておりますので、おふたりはごゆっくり朝食を」

ダイニングテーブルの上に食事を並び終えた真鍋が、エプロンを外し丁寧に礼をする。

いつの間にか銀フレームの眼鏡をかけ直していた。

「真鍋さんもご一緒に召し上がりませんか?」

慌てて誘った清良に、総司の機嫌は悪くなる。

まぁ、彼女の性格であれば、自分たちの食事が終わるまで車で待機させるだなんてぞんざいな真似、よしとはしないだろうと予想していたが。

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