カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
北村は隣の部屋のドアに手をかける。確かにそこは、総司の部屋ではあるのだけれど――。
「開けないで!」
清良の悲鳴を無視して、北村はひと思いにドアを開ける。が、広がっていた光景に絶句した。
「……なんだよ、ここ」
その部屋は、がらんどうだった。
確かに書斎ではある。部屋の右側には執務卓があり、その周囲を取り囲むように備え付けの本棚が配置されている。しかし、本は一冊も入っていない。執務卓も使われた形跡がなく、ペン一本落ちていない。
部屋の左側にはベッドもあるが一度も使われていないので、糊の利いた真っ白なシーツが敷かれているだけ。
清良はふう、と短く息をついた。この生活感皆無の部屋をどう言い訳しようかと。
「何って。あなたの見たがっていた書斎だけど……」
「嘘だろ? だって、どう見ても――」
「総司さんは家に仕事を持ち込まないの」
北村が懐疑的な目を向ける。
実際、総司は仕事に関するものを家に置いたりはしない。先日持ってきたノートPCは、すぐさま仕事に持っていってしまった。
そもそも、月に一度、寝るために帰ってくるような家にものを置いても仕方がない。当然、私物もない。最低限の着替えがあれば事足りてしまうのだ。
「開けないで!」
清良の悲鳴を無視して、北村はひと思いにドアを開ける。が、広がっていた光景に絶句した。
「……なんだよ、ここ」
その部屋は、がらんどうだった。
確かに書斎ではある。部屋の右側には執務卓があり、その周囲を取り囲むように備え付けの本棚が配置されている。しかし、本は一冊も入っていない。執務卓も使われた形跡がなく、ペン一本落ちていない。
部屋の左側にはベッドもあるが一度も使われていないので、糊の利いた真っ白なシーツが敷かれているだけ。
清良はふう、と短く息をついた。この生活感皆無の部屋をどう言い訳しようかと。
「何って。あなたの見たがっていた書斎だけど……」
「嘘だろ? だって、どう見ても――」
「総司さんは家に仕事を持ち込まないの」
北村が懐疑的な目を向ける。
実際、総司は仕事に関するものを家に置いたりはしない。先日持ってきたノートPCは、すぐさま仕事に持っていってしまった。
そもそも、月に一度、寝るために帰ってくるような家にものを置いても仕方がない。当然、私物もない。最低限の着替えがあれば事足りてしまうのだ。