カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
思い出されるのは、初めて出会ったあの日の、身体を使った強引な契約。

あの夜、総司は清良の心に火を灯した。

それがただの情欲なのか、恋の炎なのかはわからないが、少なくともまだその熱は清良の中でくすぶっていて、再び強く燃え上がるときを待っている。

「わ……たし、は……」

もちろん、清良が「抱いて」などと口にできるタイプでないことを総司もよくわかっている。

だから、彼は清良の首筋を唇の先でくすぐり、胸の膨らみに指を這わせる。

そうして、清良の心を読むためのヒントを探る。

清良が漏らした熱い吐息こそが答えだ。総司はすぐさまその手がかりを拾い上げ、求められているものを悟った。

「決めた。まずはゆっくり身体で話したあと、日の出を眺めながら今後のことを話し合おうか」

カァッと清良の頬が熱くなる。それが嫌ではないことを、清良も自覚している。

この途方もなく秀麗で雄々しくて、ときに傲慢で、ときに自分を甘やかす紳士の誘いを断れるわけがない。

退ける方法を知る人がいるなら、ぜひ教えてもらいたい。この人の前にいて、どうやって平静を保てるのかと。

うっとりと彼を見つめる清良に、総司は苦笑する。
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