デラシネ
澪が俺にこんな想いがあることを教えてくれた。
きっと誰でも頑張る姿は輝いていて。眩しい。けれど、その輝きを常に保ち続けるなんてきっと難しい。だから時には足を止めて欲しい。
振り返ることだってして良いと思う。ただ、後ろに歩みを進めて行かないで。
ひとつの世界で頑張ることは大変で、いくつもの世界を持っていてほしい。気を抜ける世界を持っていてほしい。そこに俺も一緒に居れたならと思ってしまう。
澪の小さな身体にはたくさんの喜びと悲しみ、迷いがあるだろう。
どんなものだろうと纏めて抱きしめたい、包み込みたい、受け入れたい。
そんな俺の思いと共に、ペトリコールが俺たちを包んでくれている。


