デラシネ
澪を抱きしめ様々な思いが駆け巡る中で俺が一番望む言葉が口からあふれ出ていた。
「澪、結婚しようか」
「は、、、」
「良い反応をありがとう」
「ぶっ飛びすぎて」
間抜け面をしている澪。そんな表情さえも愛おしい。ころころ変化していくその表情。いろんな感情を見せてほしい。
「返事は」
「え、あ、う、、、ん。はい」
強引に答えを引き出した。まあ、この答え以外、受け付ける予定はなかったけれど。戸惑いながらもきちんと返事をくれた澪。
少しずつ脳内処理が追い付いてきたのか柔らかい表情に変化していく。俺の胸に顔を押し当てる。腕に力が入る。