予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 その質問に「いえ」と首を横に振る。すると、富阪社長の目が輝いた。

「そうかそうか。それはよかった」

 大袈裟に笑顔をつくり、手を叩く。

「娘も一緒に来ているんだよ。梨々花、おいで。ご挨拶しなさい」

 彼がふりかえった先に、真っ赤なドレスを着た女がいた。

 俺と目が合うと、艶やかな唇を引き上げ微笑む。

「うちの末の娘でね、今年で二十八歳になったんだ。三十二歳の柊人くんとはちょうどいい歳の差だろう?」

 なにがちょうどいいんだ。

 俺がそう思っている間に、女はこちらに近づいてくる。

「はじめまして。梨々花です」
「どうも」

 うんざりしながら会釈をすると、女は俺の腕に自分の腕をからませた。

 花束の香りをかき消すような強い香水に顔をしかめる。

「柊人さんって、本当にかっこいいですよね。こんなにイケメンな社長さんとお付き合いできるなんて、私とってもうれしいです」

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