予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 万が一社長に妊娠を疑われても、誤魔化してその場から逃げてしまえばいいだろう。

 
 そう考えていたのに、なぜか事態は予期せぬ方向へと転がっていった。


 社長に私の妊娠を知られてしまったのだ。
 
 なんとしても隠そうと思っていたのに、ばれてしまうなんて……っ!
 


 社長の元から必死に逃げ出した私は、目についたタクシーを捕まえ乗り込んだ。
 
 どうしてあのタイミングでバッグを落としてしまうんだ! 自分のバカ!と心の中で絶叫する。


「つつつつつつ辻さん、どうしましょう……っ!」
 
 後部座席でスマホを取り出し、動転しながら辻さんに電話をかけ事情を説明する。

『やっぱりばれちゃったのね』
「やっぱりって!」

 パニックで泣く寸前の私に対し、辻さんは楽し気だった。

 絶体絶命の中、藁にもすがるような気持ちで辻さんに連絡したのに、なんだろうこの温度差は。

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