予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 ふたりで社長室に入り、吉木にソファに座るようにうながす。

 彼女は心細そうにあたりを見回してからおずおずと腰を下ろした。

「……けがは大丈夫か?」

 俺の質問に、吉木は首をかしげる。

「膝の傷」と付け加えると、納得したようにうなずいた。

「大丈夫です。しっかり手当てをしていただいたおかげか、もうふさがって痛みもないです」

 絆創膏が目立たないようにか、いつもより濃い色のストッキングを穿いていた。

 心配する俺を安心させるように、その膝の部分をぽんぽんと軽くたたいてみせる。


「吉木はケガをしたり転んだりしないように、もう少し気を付けた方がいい」
「そうですか?」
「きのうは俺から逃げるために全力疾走したし、膝だってけがをしたし、さっきは驚いた拍子にバランスを崩してよろめいた。ヒールはやめてスニーカーにしたほうがいいんじゃないか?」

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