予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 それでも、普段は洗い上がりのかすかな匂にさえ敏感になっていたけれど、今日は調子がいいのかあまり気にならなかった。
 

 つわりが落ち着いているみたいだし、軽く夕食を作ろうかな。
 
 妊娠が発覚してからずっと、偏ったものしか食べられなかった。

 赤ちゃんに栄養があげられていないんじゃないかと心配で、罪悪感を抱いたりしていた。


 
 けれど、今日お医者様から『大丈夫』と言ってもらい、大分気持ちが楽になった。
 

 健診についてきてくれた社長のおかげだね、とお腹の中の赤ちゃんに話しかけてみる。

 もちろん返事はないけれど、エコー検査でみた姿を思い浮かべるだけで、胸があたたかくなる。

 
 なにを作ろうかな。

 そう思いながら、キッチンに向かい食材を確認するために冷蔵庫の扉を開く。

 
 二年間、秘書として社長のそばに仕えていたから、彼の食の好みは把握している。

< 182 / 298 >

この作品をシェア

pagetop