予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 きっと、私を地元に連れ戻すように説得しろと父に命令されたんだ。

 用件を察して背筋が冷える。


『あ、もしかして仕事中だったか?』

 黙り込む私の動揺を感じ取ったんだろう。

 そうたずねてきた兄に、慌てて首を横に振る。


「今日はお休みなんだけど、今、ちょっとちがう場所に住まわせてもらっていて」
『あぁ。父さんが言っていた、濱崎さんのところか』

 私の言葉を聞いて、兄が納得したようにつぶやく。

 父は兄に社長のことも話していたんだと知って、ますます緊張感が高まる。


『じゃあ、そっちの部屋に行ってもいいか? 住所はどのあたり?』

 その言葉に少し考え込む。

 社長の部屋に居候させてもらっているだけなのに、勝手に兄を部屋にあげるのは失礼だろう。


「やっぱり私が自宅のマンションに帰るから、待ってて」

 そう言って電話を切る。

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