予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 そう問われ、手のひらの中にあるお守りを見せた。

「父から預かってきたと、このお守りと手紙をくれたんです」
「安産御守、か」

 社長がため息をこぼしながら、金糸で刺繍された文字を読む。

「父は私に興味がなかったのではなくて、ただただ心配していたんだって。不器用で、接し方がわからなかっただけで、本当はずっと私を気にかけてくれていたって……」

 言いながら涙がこらえきれなくなる。

 おえつをもらしながら、細長い便せんを開いて見せる。


『体を大事にして、元気な子を産みなさい』
 
 社長はそう書かれた一文を長い指でなぞり、優しい表情で私の話を聞いていた。


「私と父はそっくりなんです。お互いに気持ちを伝えていれば、こんなふうに長い間すれ違わずにすんだのに、頑固で臆病で思い込みがはげしくて……」

 時折声を詰まらせながら、必死に言葉を紡ぐ。

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