予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
「もっとくっついていたいくらいです」

 素直にもらすと、社長は「ぐっ」と言葉につまった。

 そして、降参だというようにため息をつく。


「あー、もう。香澄には振り回されてばかりだ」
「振り回してるつもりはないんですけど」
「無意識か。余計にたちが悪い」

 しかめっつらの社長に、私はどうしていいのかわからなくなる。

「す、すみません……っ」

 慌てて謝ると、するどい視線で睨まれた。

「俺をこんなに振り回した責任をとって、一生そばにいてくれ」

 その言葉に、私は目を見開く。

「結婚しよう」

 真剣な表情で求婚され、感激で涙がこみあげてくる。

「香澄、返事は?」

 ぽろぽろと涙をこぼす私を、社長は優しい表情で見ていた。

 私は涙をぬぐいながら、「はい」とうなずく。



「社長と、家族になりたいです」


 涙声でそう言うと、きつく抱きしめてくれた。





 


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