予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 寝ころぶ柊人さんをまたぐように上に座らされ、彼を見下ろす体勢になる。

「からかってない」

 柊人さんはそう言いながら、手のひらで私の腰からお腹をゆっくりとなぞった。

 いとおしそうに、わずかにふくらんできたおなかに触れる。


「お腹の赤ちゃんをなでていただけだよ」
 
 でも、触り方が、なんというか意味深すぎる。
 
 声がもれないように唇を噛んでこらえていると、柊人さんがぷはっと吹き出すように笑った。
 

 やっぱり、動揺する私を見ておもしろがっていたんだ。

「柊人さんのいじわる」

 頬を熱くしながら睨む。

 彼は甘い表情で私を見上げ「うん」とうなずいた。

「香澄がかわいすぎて、いじわるしたくなる」


 ずるい。そんなことを言われたら、必死に不機嫌な顔を保っていた表情筋がとろけてしまうじゃない。


「そろそろ起きないと、今日もお仕事ですよ」

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