予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 彼女はわずかに首をかしげ私に笑いかけた。



 どこかで見た記憶がある。

 たしか、社長の就任パーティーのときだ。

 芸能関係の方か、それとも雑誌関係の方か……。

 
 少し考えて、思い出した。

 老舗デパートである富阪百貨店の、社長令嬢だ。
 名前はたしか、富阪梨々花さん。

 その名前の通り、人の目をひきつける華やかな美女だった。

「お世話になっております」

 私が頭を下げると、ピンヒールをこつりとならして彼女がこちらに近づいた。

「あなた、柊人さんの子供を妊娠しているんですってね」

 私の耳元に唇をよせ、侮蔑を含んだ口調でささやく。

「どうして……」
 
 柊人さんが結婚することは近しい人たちには報告してあるけれど、わざわざ大っぴらにする必要もないだろうと、まだ公式には発表していなかったのに。
 
 驚く私の表情を見て、彼女は口元に笑みを浮かべた。

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