予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 柊人さんにキスをされると、私はなにも考えられなくなってしまう。

 骨抜きにされるって、こういうことを言うんだと思う。


 柊人さんは唇と舌で私をたっぷりと翻弄し、ゆっくりとキスをほどいた。

 私はとろとろになって、ひとりじゃ座っていられず柊人さんの胸にくたりと寄りかかる。
 
 柊人さんは私の髪をなでながら、優しく微笑んでくれた。

 その表情に、いとおしさがこみあげる。

 
 けれど同時に梨々花さんの言葉を思い出した。
 

 はじめてのあの夜以来、私たちは一度も抱き合っていなかった。

 安定期に入ればお許しがでるかと思っていたけれど、産婦人科のお医者様に、『少しお腹が張りやすいので、念のためもうちょっと我慢してください』と言われてしまったのだ。

 
 私でさえもっと触ってほしいと思うんだから、柊人さんにはものすごい我慢をさせているのかもしれない。

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