予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 こんなに怒っている柊人さんを、はじめて見た。

「す、すみません……っ」
「どうしてそんなことを言い出したんだ」
「いつも優しくしてもらっているのに、私は柊人さんになにも返せていないのが申し訳なくて……」
「なにも返せていないって。香澄のお腹の中には俺の子供がいるんだぞ? 妊娠がどれだけ大変か、ちゃんとわかっているつもりだ。こうやって一緒にお腹の赤ちゃんの成長を見守っているだけで十分幸せだし、香澄を抱けないことを不満に感じるわけがない。それに……」

 柊人さんは一度言葉を区切り息を吐きだすと、真剣な表情で私を見下ろした。

「香澄は俺が、ほかの女を代わりにして満足するような、あさましい男だと思っているのか?」

 怒りの滲む声で言われ、私は慌てて首を横に振った。

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