予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 心配そうに顔をのぞきこまれ、私は慌ててうなずいた。

「大丈夫です。お腹はかばったので」
「そのせいで手と膝をぶつけたんだな。念のため、あとできちんと手当てをしよう」

 いつくしむような優しい手つきで、血のにじんだ私の膝をそっとなでる。

「ちょっと、柊人さん!」

 梨々花さんは自分が無視されているのが気に食わなかったようで、柊人さんの肩をつかもうとした。

 けれど、柊人さんは触れられる前に伸びてきた手を叩き落す。



「お前は、わざと香澄を転ばせたのか?」

 低い声で言いながら立ち上がり、梨々花さんを見下ろした。

 その迫力に、彼女は青ざめごくりと息を飲む。

「ちょっとぶつかっただけよ。私は悪くないわ」
「ちょっとって、妊娠中の彼女が床にお腹をぶつけたらどうなるか、わかっているのか?」
「知らないわよ。転ぶのがいやなら、おとなしく家にこもっていればいいじゃない」

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