予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
「元気に生まれてくるんだよ」と赤ちゃんに話しかけたとき、お腹の中でぷつんとなにかがはじけるような感覚があった。

 胎動とは違う感覚に戸惑っていると、生暖かい液体が流れてくるのがわかった。

「もしかして、破水……?」
 
 こういうときはどうすればいいんだっけ。とパニックになりかけてはっとする。
 
 陣痛がきたときや破水したとき、どう行動してどこに連絡をすべきか、柊人さんが前もってまとめてくれたメモがある。

「大丈夫。落ち着いて」
 
 自分に言い聞かせるようにお腹をなでながらつぶやいた。
 

 母子手帳や保険証、スマホの充電器やパジャマや着替え。

 出産のための荷物は完ぺきにそろえてあるし、破水に対応してくれるタクシー会社も調べてある。

 
 まず病院に連絡、それからタクシーの手配。

 部屋の戸締りと火の元を確認して、とメモを見ながら冷静に行動していく。
 
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