予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 タクシーに乗り込む頃には陣痛がはじまった。

 感じたことのない痛みと違和感に、額に脂汗をうかべながら病院に到着する。


 
 診察を受け、朝から感じていた鈍い痛みは陣痛だったんだと教えられた。

「臨月に入ってからも頑張って体を動かしていたおかげか、順調にお産が進んでいますね。これからどんどん陣痛が強くなりますよ」

 医師から言われ、絶句した。
 

 今でも十分つらいのに、これ以上痛くなるなんて。

 いったい何時間この状況が続くのか見当もつかなくて、気が遠くなりかける。


「初産だと二晩以上苦しむ人もいるんですけど、濱崎さんはそこまではかからないと思いますよ。がんばりましょう!」

 看護師さんにはげまされたけれど、二晩以上と聞いてめまいがした。

 乗り越えられるんだろうかと不安が大きくなる。

 
 できるなら、柊人さんに立ち会ってもらいながら出産したかった。

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