予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい


 これは、完全に避けられている。


「なんでだ……?」

 アメリカから帰り、社長就任に関連する取材やあいさつ回りもひととおり終えて、これからは少し時間に余裕がもてるはずだった。
 
 だから、彼女とふたりで過ごしたいと思っていたのに、誘う隙もなく逃げ回られていた。
 
 もしかして、嫌われた?

 そう考えて頭を振る。
 


 あの日、吉木からキスをしてくれとねだってきたんだから、俺に好意を持っているのは間違いない、と思う。

 ベッドの中でだって、恥じらってはいたが嫌がっているようには見えなかった。
 

 それなのに、今の彼女は顔を見るのもいやだというように、徹底的に俺を避けている。

「吉木がなにを考えているのか、まったくわからない……」

 乙女心が理解できなくて、俺はひとり頭を抱えた。







< 37 / 298 >

この作品をシェア

pagetop