予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 翌週、社長と顔を合わせたときはさすがに緊張したけれど、ちょうど社長就任の取材や挨拶で忙しく、淡々と仕事をこなしていれば時間は過ぎた。


 そしてすぐに社長は長期で海外に出張する予定が入っていた。

 その二週間、顔を合わせずに済み、私はほっと胸をなでおろす。



 この調子で仕事に集中していれば、大丈夫。

 社長の顔を見るたびに胸が痛むのも、あの夜を思い出して泣きたくなるのも、今だけだ。



 平凡な毎日を淡々と繰り返していくうちに、自然と忘れられるだろう。そう思っていた。


 
 
 
 けれど、現実は私の思い通りにはならなかった。
 
 


 いつもは規則正しくきていた生理が、なぜか遅れた。
 

 そしてわずかにお腹が張るような違和感と、人の香水や柔軟剤のかおりが気になるようになった。
 
 体調の変化に、じわりと不安が込み上げる。
 


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