予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
「社長をかばうなんて、香澄ちゃんはなんてけなげなのっ!」
「いえ、かばっているわけじゃ」
「避妊していたとしても、百パーセントってわけじゃないし、大人が同意の上でやってんだから、責任は両方にあるの。ちゃんと話し合ったほうがいいわよ」
「でも……っ」

 わかってはいるけれど、妊娠したと報告したら、社長がどんな顔をするのか知るのが怖い。

「でも?」

 穏やかな口調で先を促され、覚悟を決めて息を吐きだす。

「社長と一夜を共にした翌朝。私が起きたら社長はもういなくて、ベッドサイドにお金がおいてあったんです。だから、そんな相手に妊娠したと言われても、迷惑がられるにきまってます」
 
 小さな声で言うと、優しかった辻さんの表情が般若のようにけわしくなった。

「……はぁ? かわいい香澄ちゃんに手を出しておいて、お金を置いて先に帰っただと……?」

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