■王とメイドの切ない恋物語■
いよいよ、舞踏会だ。

全員が参加すると、サポートする人がいなくなるので、メイドのうち、10人とマーヤさんは、サポート役になることにした。


私は、どちらにしろ踊り方を知らないので、サポート役に回ることにした。

軽やかな音楽が流れ、舞踏会が始まった。

会場は、エリックが飾った花で、さらに華やかさを増していた。



いつもは、メイド服を着ている同僚達も、今日はドレスを着て、メイクアップしている。

チチリさんや、エリックも舞踏会に参加する方になったみたいで、正装していた。



チチリさんは、薄い黄緑のドレスを身にまとい、髪の毛もきれいにアップし、普段に増して、可愛くなっていて、うらやましかった。


エリックは黒のタキシードを着こなし、髪の毛も、かっこよくセットし、ますます、いい男になっていた。


エリックのまわりには、すでに数人の、ドレスアップしたメイドの女の子が集まっている。



エリック、かっこいいもんなー

そりゃー、もてるよね。

他のメイドの女の子達も、メロメロだよね。



私は、飲み物を運びながら、会場を見渡した。


すると奥から、きれいにドレスアップしたエリザベス姫と、

その隣には…


トーマ様…

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