■王とメイドの切ない恋物語■
…え?

これはどういう…




私が戸惑っていると、トーマ様は、にこりと笑った。

「リリア。私と一緒に踊ってみないか?教えてあげるから」



私は、うれしさと、恥ずかしさで真っ赤になった。

トーマ様が、私に踊り方を教えてくれるの?

すごくうれしいよー。

さっきまでの、どん底が、うそみたい。

いいのかな?

甘えちゃっていいのかな?



私が、おろおろしていると

「さあ」

トーマ様が私を導いた。

私は、立ち上がりトーマ様の手に、そっと自分の手を重ねてみた。

手から、ほんのり温かさが伝わってくる。

すごい幸せだよー

幸せすぎる。



トーマ様は、そっと乗せてただけの私の手を、ぎゅっと握ってくれた。



ドクン ドクン

鼓動が、ますます早くなってきた。



「さぁ、リリア、まずこちらの足から…」

トーマ様が、上手にエスコートしてくれる。




私は、ぎこちないなりにも、トーマ様の言うとおり、ステップを踏んだ。



トーマ様と星空の下、

こうやって二人きりでダンスしてるなんて。





なんて幸せなんだろう。

このまま、時が止まってほしい。

ずっと、こうして手をつないでいたい。

トーマ様…

本当に好きだよ…

大好きだよ…



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