■王とメイドの切ない恋物語■
そうこうしているうちに、他の新人メイド達も集まってきて、みんなでホールに向かった。

こんな大きいお城の王様って、どんな方かしら?


白いひげの似合う、立派な紳士?


実は、ものすごく厳しい大男だったりして・・。


色々想像しているうちに、ホールに着いた。

まだ、王は来ていないようだ。


私は、周りを見渡し、少しため息をついた。緊張するな。


少しして、扉が開き、私はそちらを見つめた。


「王が、お見えです」

高らか告げられる。


みんな、一斉に頭を下げる。私も慌てて礼をした。


ますます緊張が高まる。

深々と礼をしたまま、王が席に着くのを待った。

「顔を上げて」

王の声が聞こえてくる。


・・・ん?思ったより若い?

顔を上げ、王を見ると、昨日ぶつかってしまった、青年がそこにいた。


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