■王とメイドの切ない恋物語■
チチリさんは、にこっと笑ってもう一度、

「ふられちゃったんだー、私」

そう言うと、また窓の外を見つめはじめた。


チチリさんの手が、少し震えているのがわかった。


チチリさん…。


チチリさんはいつも彼氏のこと、楽しそうに話して
たもの。

きっとすごく辛いはず。


私はチチリさんの気持ちを考えると、本当に、やるせない気持ちになった。



チチリさんは、静かに語りはじめた。
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