■王とメイドの切ない恋物語■
「去年の誕生日パーティの時に、私、ルアンに用事があって、昼休みの間だけ抜けたけど、問題なかったわよ」

「そうなんですか!?」

「うん、昼休みは基本的に何してもいいから。前の日に一応マーヤさんに断って行ってきたら?せっかく会いに来てくれるんだし」


そうなんだ。

そうか、12時ちょうどが待ち合わせだから、昼御飯抜けば大丈夫かも。


「ありがとう、チチリさん。そうしてみます」


チチリさんは、ゴムで髪の毛をまとめながら

「いえいえ。楽しみだね。いい男だったら紹介しなさいよ」

もう、チチリさんったら。




私はニヤニヤしながら、

「チチリさん、そんなこと言ってると、ルアンさんに報告しますぜ」

「ひいいーっ、それだけはご勘弁を~」

チチリさんは、床に崩れ落ち、泣く振りをしている。

「何それ~~ あははは」


チチリさんといると、本当に楽しい。

頼りになるし。

いい先輩と友達になれてよかった。


これからもよろしくね、チチリさん。

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