■王とメイドの切ない恋物語■
「マーヤさん、テーブルのセッティング終わりました」

「じゃあ次は、あっちの方を手伝ってあげて」

マーヤさんが向こうを指差す。

向こうの方では、テーブルクロスのセッティングが進んでいた。

「はい!」

私は、そっちの方に向かった。





テーブルクロスの方も終わり、マーヤさんに報告しにいくと

「お疲れ様。昼休みに入っていいわよ。1時にまたこの広間に集合ね」

「はい。あの、マーヤさん」

私は、マーヤさんを呼び止めた

「明日、12時から1時間だけ、お城を抜けていいでしょうか?」

マーヤさんは、こっちを見た。

「その時間ならお昼休みだからいいわよ。何かあるの?」

トーマ様の、大切な誕生日の日に、友達に会うなんて、なんか言いづらい。

でも、うそはつきたくない。



< 239 / 396 >

この作品をシェア

pagetop