■王とメイドの切ない恋物語■
「昔、知り合った男の子と、ずっと文通してたんです。その彼が明日初めて会いに来てくれるみたいなんです」

「そうなの。よかったわね、リリアちゃん」

マーヤさんは自分のことのように、嬉しそうに微笑んだ。

「リリアちゃん、明日は忙しくなるわね。午前中にトーマ様の即位式。昼はお友達と会って、夜は誕生日パーティ。がんばってちょうだいね」

「はいっ」

私も笑顔で答えた。

明日、即位式もあるんだったな。

トーマ様もいよいよ、明日、正式な王になる。

トーマ様、誕生日でもあるし、ダブルでおめでとうだね。

マーヤさんのオッケーも、もらったし、後は明日を待つだけ。

さぁ、お昼食べて午後もがんばるぞ。

私は足早に食堂に向かった。



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