■王とメイドの切ない恋物語■
私は、トーマ様の隣にすわった。

トーマ様、まつ毛長いな。

綺麗な二重だし。

鼻筋も通ってて、文句のつけどころがないよ。

本当に、私なんかでいいのかな



「ん…」

トーマ様が、少し動く。

あ、起きちゃうかな?

少しして、トーマ様が目を開けた

「あ、リリア」

トーマ様が、起き上がった。

「つい、寝てしまったようだな。ごめんな。リリア、お疲れ様」

優しく微笑んだ。

トーマ様だって疲れてるのに

いつだって、私を気遣ってくれる。

ありがとう。

極上の癒しだよ。

疲れなんて、吹っ飛んじゃう。


「いえいえ、トーマ様もお疲れ様でした。ごめんなさい、遅くなってしまって」

私は、トーマ様を見つめた。


「いいんだ、リリアに会いたかったから」

そう言いながらトーマ様は、私の頭をなでた。

幸せすぎるよー

神様、私、こんなに幸せでいいんですか?



トーマ様は、自分にかかってあるストールに気が付いた。

「リリア、ありがとう。寒かっただろうに」

そう言いながら、そっと私の肩にストールをかけてくれた。

胸がキュンと締め付けられた。




そのまま、トーマ様は、私の肩に手を回した。


私の顔が真っ赤になっていくのがわかった。

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