■王とメイドの切ない恋物語■
「わーっ すごい!」

エリックに連れられ、ついた場所には、たくさんの果物がなっていた。



小さい赤い実や、ブドウのような紫の実、青りんごのような果物、オレンジの大きな実もある。

「すごいねー、こんなにたくさんの果物、見たことない」

エリックは、うれしそうに、

「だろー?毎年、新しい種類の果物を追加で植えてるから、結構、果樹園みたいになってきたよ」




エリックは、トーマ様から、庭はエリックの自由にしていいって、全面的に任されているらしい。

すごいよね、これだけ育てるのって本当に大変だろうな。

私が、果物を見上げていると、

「ほらほら、ぼーっとしてないで、好きなやつ、好きなだけ食べて良いから。今日、お城に届ける分はもう収穫したからさ」

エリックは、近くの実を、もぎ取って食べている

「はーい、いただきます」

私も、近くの実を、1つちぎって食べてみる。

口の中に、甘酸っぱさが広がる。

「美味しいっ」

思わず笑顔がこぼれる。

「よかった」

エリックも、笑顔になった。


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